ホテル雅叙園東京の「百段階段STORY展」へ行ってきました
「ホテル雅叙園東京」というよりは、「目黒雅叙園」の名前の方が馴染みがあります。最近(2017年)に名称が変わったんですね。
雅叙園と言えば、トイレの豪華な内装や館内の装飾が有名ですが、今回は通常公開されていない旧三号館を見ることができるということで、前売り券を買って行ってきました。
百段階段STORY展~昭和の竜宮城タイムクルージング~
期間 2019年6月1日~6月23日
日~木曜日 10:00~17:00(最終入館 16:30)
金・土曜日 10:00~20:00(最終入館 19:30)
ホテルのエントランスを入ってすぐ左側が旧3号館へのエレベータ。
今回は展示会のカウンターが設置されており、チケットに含まれているガイドサービスを選ぶことができます。
ガイドサービスは3種類。ガイドツアーは1日4回あり、各回の30分前から整理券を配布しています(先着20名)。
選べるガイドサービス
今回はちょうど②のガイドツアーの30分前に到着したのですが、30分待つ余裕がなく、イヤホンガイドを選びました。
昭和の竜宮城へ
このエレベーターがまた漆塗りで螺鈿が扉と言わず壁と言わず施されており、最初からすごい迫力。
エレベーターを降りると豪華な刺繍を施された打ち掛けが2点展示されており、その横に雅叙園の全景が描かれた絵と誕生の経緯の解説があります。
少し進むと靴を脱ぐ場所があり、各自自分の靴は受付で渡された袋に入れて持って行きます。いよいよ百段階段を昇りながら、かつての宴会場へ。
これは階段中ほどから撮った写真。天井にもずーっと絵が描かれています。
非日常的な空間を体験
↓極彩色の木彫や絵画で、床の間と言わず欄間と言わず天井と言わず埋め尽くされています。なるほど、これは誰が見ても楽しめる「昭和の竜宮城」。映画『千と千尋の神隠し』の油屋のモデルの一つだそうですが、納得。
千尋がお料理を運ぶ広間の襖いっぱいに、鬼やら龍やらにぎやかに描かれてましたよね。
2つ目の「漁樵の間」。日光東照宮・陽明門を思わせる豪華さ。
寺院の格天井ともまた違う趣き。
(鏑木)清方の間。前から好きだったんだけど、この建築の中ではおとなしく見えました。茶室風の造り。
1つ目の「十畝の間」の床の間。床框の精巧な螺鈿細工。
絵画や彫刻だけでなく、細部にも贅を凝らしています。
長押にも螺鈿が施されていたり、格天井の格子の交わったところには七宝細工が用いられていたり。
自らの財力を誇示するというよりは、お客様に楽しんでもらいたいという気持ちでこれだけのものを作ったというのですから、すごいとしかいいようがありません。
美術品を身近に感じる機会
百段階段は、東京都有形文化財に指定。
三脚やフラッシュは禁止ですが、写真撮影はOK。身近に美術品を鑑賞できる数少ない場所です。
まだ会期は始まったばかりですので、足を運んでみては?
7月6日からは「和の明かり展」が開催。毎年開かれている人気企画だそうです。こちらにも行ってみたくなりました。
都内の美術館の特別展はどこへ行っても大概混んでいますが、今回はちょうどお昼ご飯時だったためかそれほど混んでおらず、ゆっくり鑑賞出来てよかったです。