うちの子が生きているのはたぶん幸運だったから
うちの子がパワハラが原因で退職して自宅療養を始めて約半年。医師と相談の上、ようやく社会復帰に向けて取り組む段階まで来ました。
体調も随分と良いからと一人で外出したら、出先で倒れたこともありました。
これが元で、「今度一人の時にまた倒れたらどうしよう。外出するのが怖い」というように不安が大きくなりそうだったのですが、担当の先生の対応でうまく乗り切れそうです。
本人が逃げ出すのは無理。バカ親と言われても介入した方がいい
電通で働いていた女性の過労死自殺が話題となっています。
お母様のお気持ちを思うと、とても他人事とは思えません。
ウチの場合は親元から通勤していたので、異変に気付くのが早かったから助かったにすぎません。ましてほとんど残業がないケースだったので、見逃していたかもしれなかったです。
そして、子どもは親にはなかなか本当のことを言いません。
周囲に心配をかけたくないということもあるし、傍目には深刻な状況を本人は認めたくないこともあります。
大学進学や就職を機に親元を離れてしまうと、「もう大人なのだから」と親は遠くから見守るだけになってしまいます。
そういった親子の距離感や、成人した子の生活に踏み込むことへの躊躇などもあって、私も夫も今回親が介入することはずいぶん迷いました。
でも、結果的には親の介入は正解でした。「バカ親」とその会社では言われたかもしれませんが。
もし、周囲に助けてくれる友人や知人がいればまた違ったのかもしれませんが、どうもそうではなさそうでもありました。
制度の改善や会社の体質が変わるまで待っていられない
他の過労死事件の報道でも見られることですが、過重労働は思うほど長くない印象を受けるかもしれません。「たった2、3か月のことで」と思うかもしれませんが、長時間勤務やパワハラなどは、それくらいの期間があればまともな思考はできなくなります。
また、2,3か月というのは労災として認定された部分で、実際にはもっと長期間で過酷だった可能性だってあります。
メンタルの不調は「気合で乗り切れる」「怠けている」などの間違った考え方では改善しません。メンタルの不調が出ている時にはすでに1日2日の休息では回復しないほど身体面の不調が深刻になっていることだってあります(ウチの場合)。
急を要すると思ったなら、病気かどうか、バカ親かどうかは医師に判断してもらえばよいことです。会社が判断できるくらいなら、こんなことにはならないのですから。
また、受診の過程で新たな事実が確認できたり、親の判断について医師から肯定されることで、どれだけ助けられたかわかりません。
本人が同意するなら、親でも友人でも付き添って受診することもできます(医療機関の診療方針もご確認ください)。
過重労働やパワハラで苦しむ人が少しでも減りますように。