日常生活ができるってすごいことなんだ
私の住んでいる地域は、お年寄りが多い。
調べてみたら、平成26年度の高齢化率(65歳以上の割合)は23.5%だった。75歳以上だと10.1%。
歩道を歩いていると、よくお年寄りの乗る自転車に轢かれそうになる。
ここら辺の歩道は幅が十分で立派なんだけど、お年寄りは、前方の障害物を避けられないし、ブレーキで止まれない。スピードを落として自転車から降りて、やっと止まれる。
手押し車で買い物をしているお年寄りも、前方の障害物を避けられない。スーパー内で避けるのはこっちだ。
怒る程ではないんだけれど、「ベルを鳴らせばいいのに」「ひと声かけてくれればいいのに」と内心舌打ちをしたくなることはしょっちゅう。
でもね、そうやって外に出て歩いたり、ましてや自転車に乗るなんて、実はとってもスゴイことなんだっていうことがやっとわかった。
父は、一人ではもう外出できない。
杖があれば歩けるけれど、自転車には乗れない。
視野がとても狭くなっているから、ほんのすぐ近くの人も障害物も避けられない。避けるために足に力を入れることもできない。
ほんの3か月前には一人でバスに乗って、孫の誕生日にケーキを持ってきてくれたのに。
だから、一人で外出して用事や買い物ができるお年寄りがいかに元気なのか、それができる環境があるここがいかに住みやすいのか
やっとわかったよ。
両親を見ていると、健康で活動的に動けるのは70代後半くらいまで。
もっと高齢なのにもっと元気な人もいるけれど、父だって70歳過ぎてもソフトボールチームで試合に出ていたくらいだから、体力はあったほうだと思う。
仮に75歳くらいまで元気に動けるとすると、私に残された時間はあと20年くらい。結婚してから26年たったから、たぶんあっという間だ。親世代より体力がなかったら、20年より短いかもしれない。
何をしてどう暮らしたいか、考えておかなきゃ。