不安から出発する家計管理に違和感を感じる
CFP資格まで取っていて、わが家でも将来の不安から家計簿だの節約だのライフプランだのさんざんやってきておいてナンですが。
不安に駆られて「節約!」「貯蓄!」「投資!」に違和感を感じるようになってきました。
「不安だから何かしないと!」と慌てている時に付け込まれるっていうのは、よくあります。付け込まれるほどではなくても、何に限らず「煽られて何かを買う」のは日常的にあります。
老後が~とか年金が~とか教育費が~とか必要以上に不安感をあおるのに、最近は違和感を感じるようになってきました。もちろんそうでないFP(ファイナンシャルプランナー)もたくさんいますし、お金について長期的な視点で備えることは「時間を有効に生かす」という点でもメリットはたくさんあります。
貯金、家計と言われて思いつくことといえば、「家計簿」がたぶん多いのでしょう。「家計簿をつけたってお金は貯まらない」とはよく言われること。別に家計簿でなくてもアプリとかパソコンでExcelとか自分に合ったツールでいい。
肝心なのは、現状ときっちり向き合う こと。
私が家計簿を好きな理由
私がアナログな家計簿が好きなのは以下の通り。PC立ち上げるのが面倒なのもあります。
- 何にいくら使ったのか、振り返りができる
- 月単位、年単位などの一覧性がある(まとめ方によるけど)
- 紙に手書きすると、印象に残りやすい
3.については、うまくまとめきれないというか、「ノートや手帳をうまく活用して実現性を高める」ってあるじゃないですか。あんなかんじ。
ただ、私の実際の家計簿を見ると、ただ、「いつ、何に、いくらつかったか」が書いてあるだけ。普段の買い物についてはレシート単位で、「Aスーパー 789円」のように記入しているので、細かくは何を買ったかすらわかりません。
現実に夢をかなえたわりに、特別感のないノートなんですよね。
他にもExcelシートを使ったりもしているので、合わせ技と言えるかもしれません。
不安から出発しているのに、なぜ夢がかなったのか
最初は不安から節約に励んだりしたのですが、ずっと節約しているとゲーム感覚で楽しまない限り、あまり面白いものではありません。
ゲーム感覚が当たり前になってしまうと、今度は「お金を使わない前提」「お金が無い前提」「お金を使えない前提」から抜けられなくなって、「貯まっているのに不安が消えない」という落とし穴もあります。
最初は収入が少なかったり、マイカー購入の借金があったりで使えるお金も限りがありましたが、少しずつお金を貯められるようになると、自分のやり方でいいんだと思えます。(ここで少し自信)
後はお金を貯める過程で、なんとなくですが「使うべきところにかける」ことでよりお金が上手く回るのをうすうす感じるようになったのかもしれません。
不安解消をはっきりと意識できるようになったのは、住む場所を変えてから
年老いた両親の手伝いのために、より通いやすい場所を選んで引っ越したのが3年くらい前。
全く想定していませんでしたが、ここで「お金を使うことで得られる幸せをより経験できる」ようになりました。今住んでいるところは、都心でもなく、セレブな環境でもありませんが(むしろ下町っぽい)、住んでいて楽しいところです。
最近はカフェも増えて来たし。
身近にこんなサービスもあり。
これまでの家計簿に欠けているもの
これまでの家計簿の使い方と言えば、
- 予算に収まるようにお金を使う
- 欲しい物より必要なものを買う
- 無駄遣いを止める
あたりだと思うのですが、これだとあまりにもお金を使わないことにフォーカスしすぎです。
かといって好き放題に使うだけでは、家計は破たんします。その辺のバランスは必要。
突然ですが、複式簿記ではお金の出入りがあるとこんな感じで仕訳します。
(借方)ノート 500円 (貸方)現金 500円
家計簿だと、こうでしょうか。
(支出)ノート 500円
どちらも「現金でノートを買った」という同じことなのですが、家計簿が「お金を使った分残高は減った」感じがすることに比べ、簿記では「お金を払う代わりにノートという価値を得た」「お金をノートと交換した」感じがしませんか?
もちろん簿記でも現金の増減はきちんと記録されるわけですが。
こんな家計管理講座がしてみたい
別に、家計簿を簿記のやり方でつけましょうとかメンドウなことではなく、今までの超カンタンな家計簿のまま、「得られる価値」にフォーカスした家計管理講座がやりたくなってきました。「本当に好きなものは何なのか?」にこだわりながら家計管理。これだとお金で得られる豊かさを味わいながら貯められるハズ。
たぶん、ガマンして苦しいからみんな貯金ムリとかになりません?
あ、貯金の必要がない人は別ね。
あれ、ワタシ今まで何もしたくなかったんですけど。何で?