病気の家族から学んだこと
家族が自宅療養しているとき、それがメンタル面での不調だと、家族は特別扱いしないようにとか、不用意に励ますのは控えようとか意識します。いくら「普段通りに」と言っても、無駄に元気だと病人には煩く思えるかもしれないですし。
そうしているうちに、自分もテンションがだんだん下がってきて、何となく元気がなくなってくることがあります。
本人も「迷惑かけてごめん」なんて言ったりします。
でも、こんなことで病人が気にすることなんてありません!いい機会なのでゆっくり休養しましょう。
具合が悪くて影響されるのなら、回復するのにも影響される
本当にゆっくりですが、回復しているなあと感じると、それだけで家族はうれしいものです。もちろん、良くなったかと思うとゆり戻して悪くなることもあるので、一喜一憂すると疲れちゃいます。
で、こんなちょっとした変化もうれしいものです。
- 少しずつ眠る時間が短くなった
- 寝起きの表情がスッキリしてきた(よく眠れている)
- 食事の量が増える
脳のエネルギー切れは、頑張ってもどうしようもない
最初のころ、「出かけられないけど、パフェが食べたい」というので、材料を買ってきて家で作ることにしました。
本人の好きなように作ってもらおうとすると、「どうやっていいかわからない。作れない」。
グラスに順番に材料を入れていけばいいのですが、それすら脳が混乱を起こすのだそうです。
「大丈夫だよ。アイスが溶けるから作っちゃうね」とその場は交代しました。
こんな状態では、休職する前は、きっとまともに仕事はできなかったでしょう。で、ミスだの遅いだのめちゃくちゃ怒られていたんだと思います。
今では昼食にパスタを作ってもらうと、麺をゆでるのと、食材を刻んでソースを作る並行作業もOK。ちゃんとアルデンテで出来上がっています。
それだけエネルギーが回復してきたってことだし、回復すればちゃんといろいろなことができるようになるんですね。
本人も理解する
本人も当時のことについては、「できないときは、自分の頑張り足りないだけだと思っていた」「もっとやらなきゃと思っていた」。
本人がわかっていないくらいですから、周囲はもっとわからないでしょう。
「自分のストレスの入れ物は他の人より小さい。だからガマンしないで早めにストレス解消しないと持たない」
そう言うようになりました。
すっかり落ちた体力を取り戻し、薬を減らすにはまだ時間がかかるでしょうが、こうやって回復が感じられると、家族もそれにつられて元気が出てくるものですね。