父、癇癪を起こす。入院は予想外にくたびれる
父はほとんど外出しなくなったのですが、病院や老健に行くときは安全のためにも脱げにくい靴を履きます。
ところが、昨日の入院(毎月定期的にある短期入院)の時に、サンダル(冬用で、ボア付きのためいくらか脱げにくい)で出かけると言ってききません。
今までにゆっくり説明すると割と納得してくれたので、「脱げると危ないから、靴にしようよ」と言うと、甲高い声で怒り出しました。うーむ。
その場はそれでサンダル履きにしたのですが、やっぱりタクシーに乗る時に片方引っかけて脱げそうでした。危ない危ない。
帰ってきてから母に聞くと、「足がむくんでいたから、靴がきつかったのかもしれない」。
出かける前に清拭をして着替えたのですが、足を拭いていたときにむくみに気が付いたとか。
「そういえば、先週ショートステイから帰ってきたときもサンダルだったから、その時にはむくんでいたかもしれない」
むくみってことは、腎機能の低下かなあ。ベッドから体を起こすのに手を握るけど、手が冷たいから血行も良くないんだろうなあ。自分の体が少しずつ思うようにいかなくなること自体ストレスだし、怖さを感じたって不思議じゃない。
これまでも、母には相当反抗していたらしいけれど、いよいよ我慢できないくらい精神的にはしんどくなってきたのかもしれない。
どういうわけか、私や弟たちの前ではいいカッコしたがるから。
入院手続きはけっこうくたびれる
突発的な事故や病気ではなく、定期的な治療のための短期入院ではあるんだけれど、「入院」の手続きはいろいろとやることが多い。入院する本人の足元がしっかりしないため、転ばないように注意したり(ちょっとよろけたり、傍を人が通っただけで転ぶこともある)、寒がらないよう夏でも羽織るものが必要で、慣れないと自然にはできない。
今回は、病院内の移動は車椅子にしたんだけれど、転倒の心配はなくてその点はラク。ただ、車椅子ってかさばるというか、場所取りなので止める時には周囲をよく見ておかないと、通行の邪魔になったりする。
たぶん初めて車椅子を押したと思うんだけれど、ブレーキのかけ忘れだけは注意しなきゃ危ない。
<入院時にすること(ウチの場合)>
- 着替えや身の回り品の用意
- 手続きの書類や前納金の用意
- 入院前の入浴や清拭、着替え
- 入院カウンターで手続き
- 薬剤師さんへ薬の種類と数の報告、不足分の処方があれば依頼
- 看護師さんへ報告や依頼
- 確認書類へのサイン(代筆)
これまで2、3回入院手続きをしたけれども、「入院します、ではよろしく」では済まなくて、ベッド脇の棚を除菌クリーナーで拭いて、持ち物を収納し、本人の着替えを手伝う。
父の場合は、お薬に関しては不快な症状を和らげる(痰を切るなど)ものが主なので、飲み忘れが急変につながるとか、大きく治療の妨げになるとかではなく、薬剤師さんへの連絡事項はそう多くはない。
担当の看護師さんが来ると、まず血圧測定と検温。
看護師さんに伝えることはけっこう重要みたいで、家での食事の状態は必ず聞かれる。今回は、おかずをあまり食べないこと、1日の食事の回数とご飯の量を伝えたら、ちょっと考えていた風だった。
お尻部分に傷ができてしまって、見てもらうと「床ずれになりかかっていますね、大きなテープがあるので、貼っておきますね」。
たぶん、栄養が足りていないのと、寝る姿勢がいつも同じだからなんだろうな。
戻るまでと戻った後
看護師さんや薬剤師さんがいつ回ってくるのかはわからなくて、病棟に入ってから全部終わるまで2,3時間はかかる。実家最寄り駅までのバスが無い時間帯もあるので、隣のターミナル駅行きのバスに乗って、電車で一駅戻ってと遠回りで帰ることも多い。
実家へ戻ると、病院でのあれこれを報告しがてら休憩。前納金の預かり証と印鑑を返却。特に何をしたわけでもないのに、なぜか疲れる。母は父の入院にホッとしたようで、溜まった疲労のせいで動けない。
そこから気合を入れて、母のリクエストのトマトシチューを作る。濃度が濃いめになってしまって焦げつきそうだったので、保温調理器にセットして放置。
翌日以降は、父がそれまで使っていたシーツや布団カバー、寝間着の洗濯だの、自分(母)の通院、毎回料理しなくていいようにおかずの作り置き、ケアマネさん他施設や業者さんとの打ち合わせがあることも。
で、来客がある場合、母の性格だと掃除は必須。
というわけで、要介護者を抱える家族は、何やかやとやることがあるのでした。