空の見える窓から

50代、主婦。ミニマリストになりたい。

繰り上げ返済のデメリット

以前、こんな記事を書きました。 

fukulife.hatenablog.com

 思い切って、ローン返済を見直してみてよかったねというお話でした。

 

住宅ローン繰り上げ返済の目的

 

支払金利の軽減が注目されがちですが、繰り上げ返済には、

  • 返済期間を短くする
  • 返済額を低くする

効果があります。

個々の経済状況にもよりますが、最近は「退職前にローンを完済しましょう」と言われることが多いです。そこで、返済期間の短縮を行います。

 以前は残債を退職金で清算することがありましたが、住宅の値上がりが期待できない以上、退職金を大きく減らすことは老後資金を減らすことにもなるからです。

 

一方、何が何でも返済期間を短くするのは、せっかく現金一括払いでなく、分割払いで大きな買い物するのですから、「長期の分割払い」の権利を放棄するのはどうなの?っていう問題もあります。

 

 

 

また、毎月の返済の負担を減らすために、元本を減らすということをします。

 

払った元本は戻ってこない

 

最近では、繰り上げ返済はそれほどまとまった金額である必要はないようですが、手元の預貯金を不用意に減らしてしまうことは、不安につながります。

緊急に費用が必要になった場合に新たに高金利のキャッシングやローンが必要になるなど、本末転倒なことにもなりかねません。

そもそも、そこまで余裕がないのに繰り上げ返済はダメよってことです。

 

また、一旦期間短縮をしてしまうと、借り換え時には短くなったローン期間での融資となります。

 

繰り上げ返済の効果が出るタイミングは、

  1. 完済後、住居費の負担がなくなるor軽くなる
  2. 返済額軽減で毎月の支出が減る

のいずれかです。すぐに効果が出るのは2.ですが、借入額と繰り上げ返済に充てる費用のバランスによって軽減額は異なります。

 

例えば、3,000万円 35年元利均等 金利1%のローンで、1年後に繰り上げ返済100万円を実行すると(返済額軽減)、毎月の返済額は、

実行前 84,685円

実行後 81,787円

 と、軽減額は3,000円を切ります。この場合、「100万円はもしもの時のために、手元に置いておく」という判断も出てくるでしょう。

 

デフレ時の考え方にとらわれすぎない

 

超低金利で、銀行に預けるだけではお金は増えない、かといっていきなり投資は怖いということで、余裕資金を住宅ローンの繰り上げ返済に充てることは、ノーリスクで割のいい「運用」の側面がありました。

時期的にはウチも該当したのもあり、住宅買い替え時の所得税・住民税軽減と合わせると約2,500万円の効果がありました。

世間でよく言われる「老後資金には3,000万円」の目途は、ある程度付くのかもしれません(3,000万円の根拠とか妥当かどうかは、今は考慮しないものとします)。

 

ただ、徐々にでも資産運用に慣れていかないことには、早々行き詰りますし、できれば運用で得た余裕で生活を楽しむことに使いたいです。

 

最初は少額で慣れることから

 

税制優遇がある個人型確定拠出年金、NISAなどの制度が登場し、投資信託などの信託報酬は、以前よりは下がってきています。

日本に居ながらにして、経済成長を続けている分野にお金を掛けるには、環境が整ってきつつあると言えるでしょう。

20年前から、おそるおそる元本保証のない金融商品を試してきましたが、始めは本当に怖かったです。投資信託などを経て、初めて日本の個別株を買った時、あっという間に評価額が2万円下がったことは強烈に覚えています。

まだまとまった額を投資するまでにはなっていませんが、比較的精神的に不安の少ない方法もあるので、自分でも整理してみようと思います。