空の見える窓から

50代、主婦。ミニマリストになりたい。

過去の「ゆとりローン」を見直してみて、固定費は慎重に決めたいと思った件

最近は住宅ローン金利も低くて、変動金利だと優遇後で0.5%くらいでしょうか。フラット35でも21年以上、頭金1割以上で1.08%~ということですから、かなり有利にローンを組めそうです。

注:諸費用は考慮していません

 

これより高い金利でローンを組んでいるという場合は、借り換えや条件変更を検討したほうがいいかもしれないですね。

 

書類を整理していたら、以前住んでいた家のローンの書類が出てきたので見ていたのですが、今見たら結構大変なローンだったので、まとめてみます。

 

いわゆる「ゆとりローン

 

1997年に組んだ住宅ローンは、住宅金融公庫ではありませんでしたが、いわゆる「ゆとりローン」「ステップローン」と呼ばれるもの。金利は3%。当初5年間は利子のみの支払いでしたが、当初期間は低い金利で計算するとか、長い返済期間で計算するなどの説明はありませんでした。

<ローンの詳細>

借入額  2,507万円

利息総額 2,074万円

35年固定 元利均等払い、金利3%

当初5年間は金利のみ。ボーナス払いあり(年2回)

当初5年  毎月支払額 約54,000円 ボーナス月 約160,000円

(当初5年間の利払い合計額は、430万円

6年目以降 毎月支払額 約86,000円 ボーナス月 約258,000円

別途団信保険料が必要

  

↑ 改めて見ても、よくこんなローン組んだな、知らないってこういうことなんだなと思います。

比較のために、据え置き期間のないローンだと大体こんな感じ。

借入額  2,507万円

利息総額 1,548万円

35年固定 元利均等払い、 金利3%

ボーナス払いあり(毎月分2,000万円 ボーナス分 507万円で計算)

毎月支払額  76,970円  ボーナス月 194,453円

団信保険料は考慮せず

 

 元金据え置き期間のインパクトがすごい。この期間は元金は1円も減りません。ひえええええ~

 

返済表を初めて見た当時、「ゆとりローンの計算ってどうやっているの?」という計算の根拠なんてどうでもよくなってしまいました。月々の支払額は少なくて済むといっても、そうしてもらうために支払う金額が約430万円!

 

いくら「当初の毎月負担を少なくするため」と言っても、とても有利だとは思えませんでした。そもそも、6年目以降の支払い額でも行ける!と見越したうえでの購入だったわけだし。

 

繰り上げ返済を実行

 

で、どうしたかというと、3か月後に期間短縮型の繰り上げ返済をして、ゆとり期間を強制終了。そうすると、毎月・ローン月とも支払額が上がるけれど、むしろそのほうが家計には健全だろうという判断です。

 

その後は子どもの教育費との両にらみで、予定より大幅に前倒しでローン完済。住宅ローンの負担がなければ、毎月の手元金にも余裕ができて、教育費に回すこともできますし。

面倒がらずに「ゆとりローンを何とかできないか」と取り組んだメリットは、

  • 老後資金のタネ銭ができた
  • 教育費の貯蓄を増やすことができた
  • 教育費のピーク(大学生が2人いる時期)も負担感が少なかった
  • 買い替え時の制限(ローン残高より低い売値を付けられない)が無かった

 です。

「金融機関のすることなんだから、まさか計算間違いではないんだろうなあ」とは思っても、なんだか釈然としなかったのは事実です。当時はまだFPの勉強をしていなかったですし、ひとりで銀行へ行って借り換えの相談をするほどの勇気はありませんでした。

 

繰り上げ返済にはデメリットもあるのですが、それはまた別の機会に。

 

家計の見直しは固定費から

とはよく言われることですが、毎月の支払いが支障なくできるからと放置すると、500万円や600万円の差って知らない間にできてしまうことがわかります。

 

住宅ローンは金額が大きいので目立ちますが、毎月継続して支払う通信費や保険料、何かの会費、サービス利用料(課金)って一度見直すだけで後は放置できるので、苦痛は感じにくいです。

 

現在は低金利だけれども

現在は低金利だけれども、住宅購入から何年も経過している場合、今よりも高い金利がそのままになっていることがあります。

 

借り換えだと、登記費用その他の費用がかかりますが、そういった諸費用込みで借り換えの試算ができるアプリもあるので、利用するのも1案です。

mogecheck.jp

 

金利時は「買い時?」

住宅ローン金利が下がると、総支払額も下がるため「買い時?」かともいわれますが、そうとも言い切れないところがあります。むしろ金利負担が減る分、物件価格は上がる傾向にあると言えそう。

フラット35の金利(35年 融資率9割以下)と、首都圏中古マンション価格の推移をグラフにしてみたところ、こんな感じ。

f:id:fukulife:20170923161307p:plain

金利が変わると住宅価格が上がるという傾向が見えるので、ローンの総支払額がどうなるか比べてみます。

㎡単価40万円の時の金利を1.93%、50万円の時の金利を1.12%とし、70㎡のファミリーマンションを頭金1割入れるとすると、

40万円/㎡ 2,520万円借入 35年返済 総支払額 約3,468万円

50万円/㎡ 3,150万円借入 35年返済 総支払額 約3,809万円

 となって、物件価格の差は700万円だけれども、総支払額の差はそこまで大きくはならないことがわかります。

 

単純に総支払額での比較はできない

 

じゃあ、「低金利なら予算を上げてもいいよね?」かと言うと、実はそうでもない。↑ウチの「ゆとりローン」で見たように、金利が高ければ借り換え等で支払額を減らせる可能性もあるけれど、低金利の場合は限界があるということ。

 

つまり、低金利であればあるほど、元本の占める割合が大きく支払額が固定されてしまうので、支払いに無理がないかをより慎重に検討する必要があるといえそうです。毎月の固定費が多いと負担感も大きくなるので。

 

金利が高かったら高いで支払いが大変なので、いずれにしても借りすぎは禁物よーーーというお話でした。